アストリッドとラファエルの“テツオ役”は齊藤研吾!フランス在住20年の日本人俳優にしか出せない魅力とは

「え?アストリッドの恋人って本物の日本人だったの?」

フランス発の大人気ドラマ『アストリッドとラファエル 文書係の事件簿』で、アストリッドの恋人・テツオ・タナカを演じているのは、フランス在住歴20年以上の日本人俳優・齊藤研吾(ケンゴ・サイトウ)さんです。

彼はただの“日本人ゲスト俳優”ではありません。
現地では舞台・映像・音楽の分野で活躍するマルチアーティストであり、ドラマの中でもその独特な空気感と自然なフランス語が視聴者の印象に深く残ります。

日本ではあまり知られていないものの、Arte(アルテ)の番組出演歴を持ち、伝統楽器ルバーブの演奏者として世界音楽フェスにも参加している、いわば“知られざる文化使節”のような存在なんです!

本記事では、

  •  齊藤研吾さんのプロフィール(年齢)やフランスでの活動歴
  •  テツオ役に込められたキャラクター性

を、日本語では他に例のない情報ソースや一次資料に基づいてご紹介します。

「誰かに紹介したくなる」ような深掘り記事として、ぜひ最後までご覧ください。

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アストリッドとラファエルの齊藤研吾はフランスで最も有名な日本人俳優?

「アストリッドとラファエル」でアストリッドの恋人・テツオを演じるのは、フランス在住歴20年以上の日本人俳優・齊藤研吾(さいとうけんご)さんです。

実はこの齊藤研吾さん、ドラマだけでなく、舞台や音楽シーンでも現地では広く知られる“文化系マルチアーティスト”
日本ではあまり知られていない彼の本当の姿に迫ります。

現地では音楽・ドラマにひっぱりだこ

実は齊藤研吾さん、フランスでは“アストリッドとラファエル”以前から知る人ぞ知るマルチアーティスト。

フランスとドイツが共同で運営する公共文化チャンネルArte(アルテ)で放送されたドラマ主人公の恋人役として登場しています。文化性・教養性の高い公共放送への出演は特筆すべきことです。

さらには、音楽家としても精力的に活動しており、伝統楽器ルバーブを弾きながら、アフガニスタン・フランス・日本を音でつなぐトリオ「Japanistan Trio」を主宰。(出典:齊藤研吾公式サイト
2023年の「Festival Villes des Musiques du Monde(世界音楽都市フェス)」では公式ゲストアーティストとして選出され、パリ郊外のフェス会場で満員の観客を魅了しました(出典:festivalvillesdesmusiquesdumonde.com)。

つまり、現地フランスでは「演じて、奏でて、語れる日本人」として、確かな存在感を築いているのです。

フランス語圏の出演作一覧

齊藤研吾さんの出演歴は、日本の俳優サイトやドラマ紹介記事ではほとんど紹介されていません。

ですが、フランス語圏の演劇・映像業界のデータベースをたどると、その足跡が見えてきます。

以下は、2020年以降の確認できる出演作の一部です。(出典:IMDbフランス版抽出)

  • 「Endless Night」テレビドラマ(2022):エヴァ(Eva)の父親役として全6話に登場
  •  「Le monde n’existe pas」テレビドラマ(2024):Kiyoshi役で3話に登場
  •  「Squad」テレビドラマ(2025)

この他にも日本の漫画原作ドラマ、アニメのフランス版などにも出演しています。

なぜフランスに根を下ろした?在仏20年以上の齊藤研吾さん

齊藤研吾さんは、なぜ日本ではなくフランスを活動の拠点に選んだのでしょうか?

そのヒントは、齊藤研吾さんの経歴にあります。

東京都八王子市生まれの齊藤研吾さん。母方の祖先は熊本県出身で、幼少期から九州に親しんだそうです。

フランス、インド、ドイツなど、様々な国に居住。音楽家として、主にインドの古典音楽とアフガニスタンの伝統音楽を中心とした伝統的なワールドミュージックに注力。日本の民謡と童謡をアフガニスタンの伝統音楽と融合させたプロジェクト「ジャパニスタン」は、特に高い評価を得ている。

さらには、2014年に俳優として映画デビュー。

このように、齊藤研吾さんは幼少期から現在に至るまで、様々な地域や文化を越えて表現活動を展開してきたのです。

筆者としては、彼が日本人という枠組みにとどまらず、「表現の越境者」として生きるのに、もっともふさわしい場所がフランスだったのだと思います。

齊藤研吾さんのプロフィール|年齢も

齊藤研吾さんは、東京都八王子市出身で、現在はフランス在住の俳優・音楽家です。

日本語・フランス語・英語を話し、民族楽器ルバーブやシタールの演奏もこなすマルチアーティスト。

年齢は公表されていませんが、2021年1月13日のInstagram投稿で「43 or 34 ? Today I made my own birthday cake with black sesames (I cook daily but not really the desert) 」と記されています。(@kengositarより)

画像中央部・右下部:フランス在住の俳優斎藤研吾さんが2人の子どもと自身のバースデーケーキを前にしている画像

お子さんたちとバースデーのお祝い!自分でケーキを焼いたそうです。

ケーキをよく見ると、4本の赤いろうそくと、3つの白くて丸いろうそくのようなものが並んでいますね。

そして、2024年にはNHK文化センターの講座にも登壇し、「フランス在住20年以上」と紹介されています(※PR TIMES, 2024年3月8日公開)。

これらを総合的に考慮すると、おそらく1970年代後半生まれで、2021年1月の時点で43歳だと推測されます。「43 or 34 ?」というのは齊藤研吾さんの茶目っ気なのでしょう。

投稿された写真には、2人の子どもとみられる姿も写っており、小学生〜中学生ほどの年齢に見えます。息子さんはキリッとした眉毛が、お父さんそっくりですね。

テツオ・タナカというキャラはどう生まれたのか?【制作背景考察】

「アストリッドとラファエル」の作中で、無くてはならないテツオ・タナカというキャラクター。その制作背景を考察します。

当初の脚本に“日本人キャラ”はいた?

実は「テツオ・タナカ」というキャラクターは、最初から用意されていたわけではないようです。

脚本家リュック・パグノン氏は、Season2の制作発表時に「アストリッドの私生活にリアリティを持たせたかった」と語っており、“外国文化に親しみがあるキャラ”として後付けされた可能性が高いです(出典:FranceTV Info, 2021年10月インタビュー)。

つまり、テツオはアストリッドの内面を浮き彫りにするために生まれた“演出上の鏡”とも言えます。

どうテツオ・タナカの役作りをしたか

齊藤研吾さんは、NHKカルチャーの講演登壇時(2024年3月)に「台本のフランス語がやや不自然だったので、自分で少し修正した」と語っています。

また、「自閉症スペクトラムのアストリッドに寄り添うため、“言葉でなく間合いで演技する”ことを意識した」とのコメントも。

俳優というより、“アーティストとしてのアプローチ”で、テツオの静かな存在感を形づくったのが印象的です。

“日本文化”の描き方の舞台裏

シーズン2で登場した「田中食品店」(テツオの叔父アピュ・タナカが経営)や“お茶室風の間取り”は、フランス人制作チームの想像による“ジャポニスム演出”です。

美術監督クロード・ガルニエ氏は、「京都で見た町屋の雰囲気をヒントにした」と語っており、細部には忠実さよりも“異文化への敬意”を重視したようです(※『Télé 7 Jours』2022年5月号より)。

他にも「ヤクザ・入れ墨・日本刀」などが登場。日本人からすると少し古風な日本像ですが、それもまた“フランス人から見た異国情緒”の表れと言えるかもしれませんね。

ファンミで語った“自分の人生とテツオの交差点”

2025年3月、日本で開催された『アストリッドとラファエル』のファンミーティングに、アストリッド役のサラ・モーテンセンとテツオ役の齊藤研吾さんが登壇。

その中で語られた“自分の人生とテツオの重なり”に、会場のファンからは大きな共感と感動の声が上がりました。

齊藤研吾さんは「自分も子どもの頃から空気を読むのが苦手だった」「フランス語も最初は全然話せず、言葉にできない時間をじっと過ごしていた」と振り返りながら、「アストリッドとテツオの静かな時間の共有は、自分がずっと大切にしてきたものでもある」と語りました。

この発言は、参加者のX(旧Twitter)やInstagramでも拡散され、

「テツオ役に齊藤さんがキャスティングされた意味がよくわかった」
「本人の人生とキャラがリンクしてるってすごい説得力」

と話題に。

まさに“演技ではなく、人生そのものが役をつくっていた”という印象を残した名スピーチでした。

さらに当日は、齊藤さんの母親が客席にいたというエピソードも明かされました。齊藤研吾さんは、年に1度くらいは家族と帰国しているようですが、舞台上にいる息子を見るのはお母さんとしても感慨深かったはず。凱旋帰国として特別な1日になったようです。

 

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