ガイ・リッチー監督映画「シャーロック・ホームズ シャドウゲーム」は、シャーロック・ホームズの映像化作品の中でもひときわ個性的な作品です。
特に、アイリーン・アドラーがあっという間に死亡して退場したのにはファンが衝撃を受けました。
「実は生きてるんじゃない?」「原作でも死亡で退場する?」
本記事では、そんなファンの疑問にお応えするべく、
ー本当にシャドウゲームのアイリーンは死亡したの?
ーなぜアイリーンをあっさりと退場させたの?
ー原作のアイリーンとの違いは?
ー他の映像作品のアイリーンは?
といったアイリーン・アドラーをめぐるすべての「知りたい!」に詳しくお答えします。
アイリーン・アドラー|死亡は本当?実は生きてる?
映画「シャーロック・ホームズ シャドウゲーム」では、序盤にアイリーン・アドラーが死亡します。
息絶える場面が直接映し出されるわけではないため、実は生きてる?と思う人が続出したようです。
アイリーン死亡シーン(ネタバレあり)
アイリーンが死亡したシーンを振り返りましょう。
アイリーンは、モリアーティ教授に雇われてスパイのような仕事をしていました。
映画の冒頭、アイリーンはオークション会場に赴きます。
ある老紳士に、小包を私、引き換えに手紙を手に入れる仕事だったのです。そこにシャーロック・ホームズが現れます。小包が爆弾であることを忠告し、アイリーンから手紙を手に入れます。爆弾は無事に止めることができましたが、混乱に乗じて老紳士は殺されてしまいました。
結果として、アイリーンは手紙を運ぶ任務に失敗したのです。
その後、モリアーティ教授と会う場所として高級なレストランを指定したアイリーン。アイリーンは、紅茶を注文。隣からモリアーティの声が聞こえてきます。「君は自分の身が危険だと感じて、人の多い行きつけの店を選んだ。」
しかし、モリアーティがガラスをカンっと鳴らすと、店内にいた大勢の人たちが一斉に退出します。この場面、上空からの映像なのですが、着飾った紳士淑女が一斉にレストランからいなくなる様子はなかなか面白いです。
その後、紅茶に入っていたと思われる毒で、アイリーンが倒れる音がします。
これがアイリーン死亡の場面です。
アイリーンが生きてるフラグ?
多くの視聴者の期待に反して、その後アイリーンが登場することはありませんでした。
息絶える場面が直接映し出されるわけではなくアイリーンが確実に死亡したとは言い切れない展開だったので、ネット上では「実は生きてるのでは?」という考察がされています。
これについて、個人的には、モリアーティがあそこまで大掛かりなエキストラを雇っておいて手加減をするとは思えないので、アイリーンは死亡したと思っています。
さらなる続編が制作されない限りは真相はわかりませんが、再登場する可能性は低いでしょう。
アイリーン死亡|モリアーティの策略
アイリーンを殺害した背景には、モリアーティの策略がありました。
というのも、前作「シャーロック・ホームズ」以来、ホームズが彼女に執着していることを知っていたモリアーティ。アイリーンがホームズにとって弱点になり得ると判断したのです。
モリアーティがホームズに言ったセリフに、「君の行動を読むのは難しくない。君のような男には、感情こそが唯一の誤算だ。」というものがあります。
モリアーティにとっての障害、シャーロック・ホームズを突き崩すため、ホームズが大事に想う人を殺すという冷徹な挑発をしてきたわけです。さすがにモリアーティは恐ろしいですね!
シャーロック・ホームズがアイリーン死亡を知って見せた感情
ホームズは、アイリーンの死の知らせを聞き、しばらく沈黙し視線を落とします。
そして、アイリーンとの思い出の品にそっと触れたりするものの、積極的に言葉で感情を表すことはありませんでした。言葉ではなく、ささやかな表情や行動の変化によってシャーロック・ホームズの感情を垣間見せたところは、シャーロック・ホームズを演じたロバート・ダウニー・Jr.の演技力が特に光ったところです。
アイリーンという特別な女性を失ったホームズの静かなる動揺に、個人的にも深い感動を覚えました。
原作シャーロック・ホームズのアイリーンはどんな女性?
原作小説「シャーロック・ホームズの冒険」に登場するアイリーン・アドラーはどのような人物だったのか、復習しておきましょう。
氏名:アイリーン・アドラー
生まれ年:1958年生まれ
出身地:アメリカニュージャージー
職業:元オペラ歌手、ボヘミア皇太子の愛人だったことがあった
住所:オペラ歌手を引退後はロンドン在住。その後、弁護士のゴドフリー・ノートンと結婚し、ヨーロッパを離れる。
映画「シャーロック・ホームズ」や「シャーロック・ホームズ シャドウゲーム」のアイリーンとはだいぶ異なりますね。
その他の映像作品のアイリーンはどんな女性?
シャーロック・ホームズが愛した?唯一無二の女性ということで、シャーロキアンたちにも特別視されているアイリーン・アドラー。
映画「シャーロック・ホームズ」や「シャーロック・ホームズ シャドウゲーム」以外の映像化作品にも、必ず登場しています。
グラナダTV「シャーロック・ホームズの冒険」
グラナダTV製作のテレビドラマシリーズ「シャーロック・ホームズの冒険」は、比較的原作に忠実に作られています。
なので、アイリーンは、原作同様、第1話「ボヘミアの醜聞」に登場しています。
アイリーンを演じているのは、ゲイル・ハニカットというアメリカ出身の俳優です。高貴な美しさの漂う方で、ミステリアスなアイリーンにピッタリです。
BBCドラマ「SHERLOCK」
ベネディクト・カンバーバッチがシャーロック・ホームズを演じたドラマ「SHERLOCK」は、21世紀のイギリスが舞台。アイリーン・アドラーは、シーズン2第1話「ベルグレイヴィアの醜聞」に登場します。
いきなりアイリーンが全裸で登場するというショッキングなシーンがテレビ放送されたときには、テレビ局に苦情が殺到したといういわくつき。アイリーンは、SMの女王というなかなか衝撃的な設定なのです。
ただ、アイリーンが高貴な人の写真を手にしているという点は原作と同じです。
アイリーンを演じているのは、ララ・パルヴァー。イギリス出身の女優です。
CBSドラマ「エレメンタリーホームズ&ワトソン in NY」
「エレメンタリーホームズ&ワトソン in NY」は、ワトソンが女性という画期的な映像作品です。
このドラマでは、アイリーンは、女流画家。そして、シャーロック・ホームズのかつての恋人という設定です。一度は死んだと思われていたのですが、実は生きていたことが判明します。非常にミステリアスかつシャーロック・ホームズの心を支配して止まない存在として描かれています。
さらには、実はアイリーンが、シャーロックの宿敵ジェイミー・モリアーティ本人だったという展開になっています。
女性が活躍するのが、現代版かつNY版らしいですね。
アイリーンを演じているのは、ナタリー・ドーマー。イギリス出身の女優です。ミステリアスかつ知的な雰囲気がただよう妖艶なところが、シャーロック・ホームズを振り回す役にぴったりです。
個人的には、ナタリー・ドーマーのアイリーンが特にお気に入りです。
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