ニュージーランド発の人気ミステリードラマ「シェパード警部 ブロークンウッドの事件簿」(原題:The Brokenwood Mysteries)。
風変わりな刑事マイク・シェパードを筆頭に、個性豊かなキャラクターが物語を盛り上げます。
本記事では「シェパード警部」の主要キャストやゲスト出演者、撮影秘話などを独自の考察や具体的な情報を交えて詳しく紹介します。
「シェパード警部」メインキャストを徹底解説|俳優のプロフィールと役柄
物語の中心人物を演じる俳優と、そのキャラクターの魅力をわかりやすく解説します。
マイク・シェパード警部Mike Shepherd/ニール・リー Neill Rea
主人公のシェパード警部を演じるのは、ニール・リー(Neill Rea)。ニュージーランドを代表するベテラン俳優です。
シェパード警部の演技が評価され、2023年にはニュージーランドテレビ賞主演男優賞にノミネートされました。(出典:NZTV Awards公式サイト)
実はニール・リーは、キャスティングディレクターとしても活躍しており、オークランドに拠点を置く「フライ・キャスティング(Fly Casting)」のオーナーでもあります。キャスティングディレクターとは、映画、テレビ番組、CMなどの出演者を決める仕事です。
シェパード警部は、カントリー音楽と1971年製のクラシックカー、ホールデン・キングスウッド (Holden Kingswood)を愛する個性的なキャラクター。遺体に話しかける独特な捜査スタイルが特徴的です。
クリスティン・シムズ刑事 Kristin Sims/ファーン・サザーランド Fern Sutherland
シェパードの相棒シムズ刑事は、知的で有能なキャラクター。クリスティン・シムズ刑事を演じるファーン・サザーランド(Fern Sutherland)は、本作をきっかけに知名度を上げ、『アルマイティ・ジョンソンズ(The Almighty Johnsons)』など他作品にも出演しています。
サム・ブリーン刑事 Sam Breen/ニック・サンプソン Nic Sampson
シリーズ初期からシーズン7まで出演した若手刑事サム・ブリーンを演じるのは、ニック・サンプソン(Nic Sampson)です。ニック・サンプソンは、コメディアンでもあります。
サム・ブリーンは、コミカルなシーンも多いキャラクターで人気でしたが、降板理由がなかなか衝撃です。
実はブリーンの降板は、2020年の世界的パンデミックを機にニック・サンプソンがイギリスに移住してしまったことが理由でした。(出典:The SPINOFF)。
ダニエル・チャーマーズ刑事 Daniel Chalmers/ジャロッド・ラウィリ Jarod Rawiri
シーズン7から登場したダニエル・チャーマーズ刑事を演じるのは、ジャロッド・ラウィリ(Jarod Rawiri)。ジャロッド・ラウィリは、マオリ出身の多才な俳優です。
ダニエル・チャーマーズ刑事は、マオリ出身の堅物な刑事。制服警官出身という設定で、ブリーン刑事とは対照的なキャラクターとして描かれています。
ジーナ・カディンスキー医師 Dr. Gina Kadinsky/クリスティーナ・イオンダ Cristina Ionda
ロシア出身の風変わりな監察医、ジーナ・カディンスキーを演じるのは、クリスティーナ・イオンダ(Cristina Ionda)。実際にはロシアではなくルーマニア出身の俳優兼司会者です。
クリスティーナ・イオンダがニュージーランドに移住したきっかけは、ディスカバリーチャンネルを視聴していて、ビビッと来たことでした。それで、夫とともに移住し、俳優としての活躍の場も移したというのだから直感派ですね。(出典:クリスティーナ・イオンダのウィキペディア)
劇中では、ジーナ・カディンスキーはシェパードに好意を持つ様子がたびたび描かれ、ストーリーに彩りを添えています。
ジャレッド・モレフ Jared Morehu/パナ・ヘマ・テイラー Pana Hema Taylor
シェパードの隣人であり、シリーズの準レギュラー。ジャレッド・モレフ役のパナ・ヘマ・テイラー(Pana Hema Taylor)は、『スパルタカス(Spartacus)』や『ウェストサイド(Westside)』にも出演する人気俳優です。
👇️👇️ジャレッドの降板については、こちらの記事で詳しく解説しています👇️👇️
「シェパード警部」シーズン別のキャスト変更とゲスト出演者
「シェパード警部 ブロークンウッドの事件簿」では、以下のキャスト交代や新キャラクターの登場がありました。
- シーズン4でジャレッド・モレフが降板し、代わりにジャレッドのいとこ、カフ・テイラー(Kahu Taylor)が登場しています。
- シーズン7でサム・ブリーン刑事(ニック・サンプソン)が降板し、新たにダニエル・チャーマーズ刑事(Daniel Chalmers)が加入しました。
また、「シェパード警部 ブロークンウッドの事件簿」の魅力の一つが、多彩なゲストキャストです。ニュージーランドで著名な俳優が、毎エピソードごとに異なる役柄で登場しています。
- ベン・バリントン(Ben Barrington)
- マーク・ハドロウ(Mark Hadlow)
- ディーン・オゴーマン(Dean O’Gorman)
- レベッカ・ギブニー(Rebecca Gibney)
小さな町という設定を活かし、一度登場した容疑者が再びストーリーに登場することもこのドラマの楽しみの一つです。
制作舞台裏|ロケ地と撮影エピソード
「シェパード警部 ブロークンウッドの事件簿」の撮影は、ニュージーランドのオークランド近郊で行われました。
- ブロークンウッドは架空の町ですが、実在の町であるワークワース(Warkworth)など、複数のロケ地を組み合わせて作られています。ブロークンウッド警察署として使われている印象的な建物は、1911年築の旧ヘレンズビル郵便局(Helensville Post Office)です。聖地巡礼しているファンが多くいそうですね。(出典:Medium)
- 主演のニール・リーの長年のパートナーである女優アリソン・ブルース(Alison Bruce)もゲスト出演しており、公私共に作品に深く関わっています。
- また、劇中のBGMやシェパード警部が車で聴くカントリー音楽は、すべてニュージーランド出身アーティストの楽曲が使用されており、地元の音楽シーンを世界に紹介する役割も担っています。
独自の考察:なぜ「シェパード警部」は人気なのか?
「シェパード警部 ブロークンウッドの事件簿」が根強い人気を誇る理由は、ただのミステリーにとどまらないその温かみやコミカルな要素にあると考えられます。
ドラマ内では、キャラクター同士の人間関係が丁寧に描かれています。これは、人口わずか530万人の島国ニュージランドという土地柄の影響があるのではないでしょうか。
筆者にはニュージーランド人の友人がいるのですが、人口が少ないため「友達の友達をたどるとたいてい簡単に繋がる」と言っていました。そのため、人間関係が密で、秘密を作りにくいそうです。そんな地域を舞台にしたドラマだからこそ、人間関係の描写が丁寧で緻密なのだと思います。
殺人事件という重いテーマを扱いながらも、温かくコミカルな「人間ドラマ」が展開し視聴後にほっこりとした気持ちになれる、そんな稀有なドラマなのです。
まとめ:「シェパード警部」の魅力はキャストの個性と人間ドラマ
「シェパード警部」は、型破りなシェパード警部をはじめ、登場人物たちと彼らを演じる実力派俳優の存在によって、2014年以来愛され続けています。メインキャストたちの掛け合いに加え、毎回登場する多彩なゲストキャストの演技も見どころの一つです。
ニュージーランドの文化や音楽も随所にちりばめられ、「リアルな人間ドラマ」を楽しみたい方にもおすすめの一作です。
コメント